"株式会社DeNAベイスターズ"の次の一手は何か メジャーリーグの動向から見る日本プロ野球球団の投資先
DeNAのCSファイナル進出をTwitterを通して知り、遠く離れたサンノゼで泣きそうになりました。中畑DeNA1年目から応援していて、やっと念願の日本シリーズ進出が見えてきました。
DeNAを応援していた理由はたくさんあるんですが、中でも池田さんの経営が本当に好きで池田さんのファンになったからです。(この前DeNAで好きな人はと聞かれて、池田さんと答えたら2軍選手?と聞かれた笑)
好きな改革は以下の改革
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トイレの改装→女性客の取り込み・野球イメージの向上
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チケットのアプリ化→紙のチケットを使わない・オンライン上で購入
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球場の買収→球場のビールなどの収益がDeNAへ
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オリジナルビールの開発→クロスセル増やしまくる
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ベンチ裏の一コマ動画(SNSの活用)去年からなくなって悲しい。。www.youtube.com
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360℃ビデオの導入(康晃ジャンプを体感できる)→ファンつかむとか
www.youtube.com
とまあ死ぬほどあります。
さて、今回はメジャーリーグの球団がstartupアクセレータープログラムを有している事実に着目します。
球団は前田健太の所属する"Los Angele Dodgers"。
ドジャースは3ヶ月間のアクセレータープログラムを組み、ワーキングスペースとメンターを用意し、5-7社のスタートアップ企業をセレクトします。
どんな会社がそのプログラムに選ばれているのかを調べることで、DeNAを始め、日本のプロ野球球団が今後どんなことをしていくのか、どんな意図をもってビジネスを行おうとしていくのかを考察しようと思います。
2回目のプログラムでは5社がセレクトされています。
1.Greenfly
https://www.greenfly.com/#howItWorks
Greenflyは動画コンテンツを作成するチームをインターネット上で再現するプラットフォームです。チームのメンバーは、Greenfly上でコンテンツ作成などの相談を行い、Greenflyの提供するツールで動画の改善や修正をして、生放送からSNSまで様々な手段でコンテンツを発信することが出来ます。
2.Keemotion
keemotionはスポーツの試合映像を自動的に、そして素早く編集するサービスです。フル動画や、その試合のハイライト、はたまたライブストリーミングまで行うことが出来ます。このサービスは、今までテレビ局等が多額のコストをかけて行っていた動画編集のコストを下げるだけでなく、誰もが簡単に試合の動画をシェアすることが可能になります。
3.Rebegade
Renegadeは、高い安全性を誇る洗濯用洗剤や、主に車の汚れ・匂いを取る化学製品の開発をしている会社です。フットボールのギアや、野球のユニフォームを始めとして、各スポーツの汚れ・匂いを取り除くものです。ソフトウェア系の会社ばかり目にしていたので珍しいという感想。
4.ShotTracker
ShotTrackerは、主にバスケットボールにおいて活用されていますが、ウェアラブル端末を、シューズやバスケボール、ゴールリングに取り付け、フィールドの四隅にセンサーを置くことで、試合中の選手の動きをトラッキングしたり、練習における成功率の計算などを行います。
5.WSC
WSCは スポーツコンテンツをもつクライアント(野球チームなど)に対して、そのコンテンツの価値を高める手伝いをするサービスです。ライブ映像をリアルタイムで自動的に分析し、カスタマイズされたハイライトをいくつも作り出します。このハイライトは全てのユーザー、(選手・コーチ・観客)それぞれにパーソナライズすることでマーケティングから観客の体験向上まで様々な用途に使用されます。
Xperiel
https://www.xperiel.com/#about-us
XperielはMLBとドジャーズから、総額$7millionの投資を先月に受けています。
ドジャースの本拠地であるドジャースタジアムにおいて、このサービスはファンの球場内の体験を高める為に使用されています。
球場内の至る所にセンサーを設置しておき、スマホのアプリと連動させます。センサーの近くを通ったスマートフォン内でイベントを発生させたり(まさにPokemonGO)、スクリーンの近くを通ったスマホを感知して、そのユーザーをスクリーンに映し出すような使用法がすでにテストされています。
今回のプログラムと最近の投資先の分野
・ライブ映像分析
・ライブ映像自動編集
・プレイ中のデータトラッキング
・安全性の高い化学製品(洗剤系)
・固定機器とスマホを連動させるソフトウェア
以上が直近のドジャーズアクセラレータプログラム参加企業の分野と投資先になります。
4.ShotTrackerは非常に面白く、全てのスポーツの練習を科学的に解析できるサービスです。どんどんこういうスタートアップが増えることで、デバイスやサービスの価格が下がり練習効率だったりスポーツのクオリティーが上がると面白いです。
球団が自球団のプロ選手のプレイデータをトラックすることで、スポーツメーカーとの連携(合併など含む)もどんどん進んできそうだなと。実際に各スポーツメーカのウェアラブルスタートアップ買収も盛んだそう。ShotTrackerはSPALDINGと組んでいます。
DeNAだったら自社ブランド作りそうですね、そろそろ。(ミズノ・アンダーアーマー・DeNA〜みたいな笑)
また、各球場内のスポーツの楽しみ方もどんどん変わってきます。野球だと、まずはイニング間の時間の過ごし方が変わってきそうです。
今まではただのトイレ休憩の時間でしたが、これからは球場のどこかに行ったらスペシャルグッツがもらえたり、自分のアプリ上で作った応援歌を球場内で流してコンテストしたりなど、色々考えられますね。
既にShowroomやニコ生で色々新しい仕掛けがされています。来年帰国して、横浜スタジアムに行くのが楽しみです。
今後他の球団や、MLB自体の投資案件だったり買収案件を深掘りしようと思います。