アメリカで活発化する元プロスポーツ選手の投資ファンド設立、 ダルビッシュもやらないかな。。。!
海外のプロスポーツ選手が引退後、第二のキャリアとして投資家となる動きが見られている。現役時代に稼いだ多額のお金、そしてプロ選手としての経験、人脈を投資家として見出そうとしているのだ。
今年ボストン・レッドソックスを引退したデビットオルティス選手が、他の元メジャーリーガーと次世代の野球商品を開発するベンチャー企業に投資をするファンドを立ち上げた。近年見られるプロスポーツ選手の投資家としての動きをまとめ、日本のスポーツでもこういった動きができないか考えてみる。
近年の元スポーツ選手の投資ファンド設立動向
1.Dugout Ventures
上にも述べた、元レッドソックスの4番打者、デビット・オルティスが他の元メジャーリーガーと共に立ち上げた投資ファンド。他の元メジャーリーガーも半端なく大物で、メジャー通算奪三振数1位のノーラン・ライアンや、9年連続ゴールデングラブ賞を受賞したトリー・ハンターが名を連ねている。
<ファンド規模>($1million=約1億円)
最低でも$50millionを予定しており、既に$10million集まっているとのこと。
<投資先>
次世代の野球商品を開発する企業に絞っている。
既にEvoShieldやMarucci Sportsに投資を実行していると言われている。
<特徴>
投資家であるオルティスを含めた元メジャーリーガーは、投資先の会社の製品に対するコンサルティングや広告をするだけでなく、彼らの人脈を使って現役のプロ選手に商品をテストとして使ってもらう機会も提供するとしている。
2.Bryant Stible
NABのスーパースター、コービーブライアントが立ち上げた投資ファンド。投資家でもあり、シリアルアントレプレナーのJeff Stibleと組み、投資を実行する。Jeff StibleはWeb.comの元CEOでもあり、アリババを含め5件のEixt経験がある。
<ファンド規模>
$100million以上
<投資先>
スポーツを中心としたテクノロジー・メディア・データ企業
<特徴>
この投資ファンドは、Kobe BryantとJeff Stibleで運営しており、今のところ外部の投資家をメンバーに加えることはないとしている。また、Kobe Bryantの名前を使ったビジネスをするのではなくあくまでも一投資家として投資活動を行いたいと述べている。
The NFL Players Association
アメリカンプロフットボールリーグの選手からなる選手組合のようなもので、給料の交渉や選手のライセンス等を代表して協議する組織。The One Team Collectiveというテクノロジースタートアップのアクセレータープログラムを行うと発表した。
<ファンド規模>
Kleiner Perkins Caufield & Byers, Madrona Venture Group, Intel, the Harvard Innovation Lab, the Sports Innovation Lab,LeadDog Marketing Groupといった企業・VCがパートナーとして参画
<投資先>
エンターテイメント・データ・モバイルフィットネス・スポーツ栄養・コンシューマー製品・ゲーム・ウェアラブル製品・メディア・VR・AR
<特徴>
なんと言ってもThe NFL Players Associationが行うアクセレーターの特徴は、プロ選手が自分のライセンスと引き換えにベンチャー企業の株をもらえてしまうところだ。ベンチャー企業側としては、選手からの商品アドバイスにはじまり、プロ選手のイメージを付けて販売し、大々的な広告を行うことが可能。アクセレーターには様々な種類の企業がアドバイザーやファウンダーとして参加しているところも魅力的。
一方で選手は、自分の写真使用を許可したりすることで株(エクイティー)を持てることが画期的である。自分が関わっていたベンチャー企業がエグジットすることで、副収入を得ることができる。エグジットしていなくとも、引退後の就職先としての役割も持っているのだ。
最近注目されている以上3つの投資ファンド、アクセレーターの良いところは以下の3津ではないだろうか。
日本でこれ出来ないだろうか 。。。!
さて、個人的に思うのがダルビシュ選手が『ダルファンド』なるものを作ってくれないかなということだ。最近のダルビシュ選手のプロ野球選手巻き込み具合は半端ない。連日のように、様々なプロ野球選手とトレーニングをともにし自身のトレーニング方法や栄養の知識、メジャーの経験談を伝えているという。
もうこれ、やってること同じやん!!!!と思うのだ。。。。
次は還元する先をプロ野球選手だけでなく、スポーツベンチャーに向けてはくれないだろうかと、、、!!!
<ファンド規模>
およそ140億+α
…2015年時点で、プロ野球選手の平均年収は3800万円(計732人)。全選手が給与の5%をそのファンドに回すことで1年で140億円もの規模のファンドが立ち上がることが可能。これにメジャーリーガーが参加。
<投資先>
野球に関わる全てのビジネス。3つめのアクセラレータの投資先を見ても分かる通り、スポーツ栄養からVR、メディアまでいろんなビジネスが考えられる。
<特徴>
アクセレーターの仕組みを真似したい。選手のライセンスと交換に、ベンチャー企業の株を持てる点だ。投資層を3つに分ける。
★メジャーリーガー・スーパープレイヤー層
年俸10億円を有に超える、ダルビッシュやマー君・イチローが巨額のお金をこのファンドに投資し、中心となって先進的なベンチャー企業に投資する。海外事情にも詳しいことや、著名であることから立ち上げ時のPRやアクセレーターのアドバイザー集めにも一役買ってもらう。
★日本プロ野球選手レギュラー層
各チームのレギュラー陣が、自身のライセンスを使って商品をPRしたりアドバイザーとしてビジネスに協力する。そのかわりに株をもらい、その会社がエグジットしたタイミングで、キャピタルゲインが得られる。副収入となって第二のキャリアの資金にしたり、それを元に再度そのファンドに再投資することができる。
★若手、中堅の危なそうな層
プロ野球選手としてはそこまで収入が少ない選手も、少額でもファンドに投資することで得られるメリットは大きい。ファンドの分配金により、自身の資産が増えるだけでなく、企業へのアドバイスという点で自身の野球経験に価値をつけることができる。個人的には、色々な企業を知ることができるのが大きいメリットではないだろうかと思う。自分のお金がどんな会社に使われているのか、どういう会社が今の時代流行っているのかをちゃんと考えるようになるからだ。引退後のキャリアとして、投資先の会社に勤める流れも出てくると、いいなあと思う。
と、妄想を膨らまして書いていたが やることによるデメリットがあまり見つからない。
今後もどんどん引退したプロ選手が、自身がお世話になったスポーツに恩返しをするという意味合いで投資活動を行うのではないかと思う。実際に個人として行っている選手は現在もたくさんいそうだが、NFL player assosiationのアクセレーターシステムは面白いなと思った。
現役の選手が、自身の経験を今以上に活かすことができ、引退後の生活もその経験を活かした職に就ける循環が日本にもっとでてきたらなーと思った次第だ。
最後に。。。
ダルビッシュさんこのブログ見たら連絡ください。。。!待ってます!!!
瀧澤優作:yusaku.taki64@gmail.com
<参考資料>
NFL players' union kicks off new partnership with KPCB, Madrona | PitchBook News
http://www.oneteamcollective.com/faq.html
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